角行道
かくみち
名詞
標準
文例 · 用例
平手将棋では第一手に、角道をあけるか、飛車の頭の歩を突くかの二つの手しかない。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
木村は十八分考へて、七六歩と角道をあけた。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
七六歩を受けて三四歩とこちらも角道をあけたり、八四歩と飛車先の歩を突き出したりするやうな、平凡の手はもう指せるものかといふ気がした。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
先手の角道があいて、後手の端の歩が一つ突き進められてゐるだけといふ奇妙な図面を、私はまるで舐めんばかりにして眺め「雌伏十六年、忍苦の涙は九四歩の白金光を放つ。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
切角道純を識っていた人に会ったのに、子孫のいるかいないかもわからず、墓所を問うたつきをも得ぬのを遺憾に思って、わたくしは暇乞をしようとした。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
例へば、二枚落を指す場合、六五歩と下手が角道を通すか通さないかは、山崎合戦で、天王山を占領するか否か位の大事な手である。
— 菊池寛 『将棋』 青空文庫
語を換へて云へば、六五歩と角道を通す手を知らないで上手と二枚落を指すことは、槍の鞘を払はないで突き合つてゐるやうなものである。
— 菊池寛 『将棋』 青空文庫
十一日、寄手は、地下より角道を掘って城際に到ろうと試みると、城の方でも地下道を掘って来る始末である。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫