翻文
こぼしぶん
名詞
標準
文例 · 用例
折からまた友人の小川和夫が訪れて、一日半枚一枚では待遠しい、口でばかりうたつてゐないで、早速翻文を急ぎ給へと、こいつは若い英文学の稀代の秀才で、難解を持ち扱つた言葉と言葉の移植に夜の眼も眠らず、忽ち一貫目も目方が減り、兵役が丙種に堕ちてしまつたと嘆いた。
— 牧野信一 『ユリイカ・独言』 青空文庫
語部の物語――其は葛城部の伝承と名づくべきもので、記紀の此記述の根本となつてゐるものであらう――があつたとすれば、どれほど人生を美しく又|饒けく感ぜしめることであつたらうと、其飜文した古事記高津宮の、かの条から感銘を受けるのである。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫