上調子
うわちょうし
形容動詞名詞
標準
high pitch
文例 · 用例
」 と尻ッ刎の上調子で言って、ほほと笑った。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
私は全論士にも少し深く上調子でなしに世界をごらんになることを望みます。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
この齢に成れば、曲りなりにも自分の了簡も据り、世の中の事も解つてゐると云つたやうな勘定ですから、いくら洒落気の奴でも、さうさう上調子に遣つちやゐられるものぢやありません。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
取手へ行かう行かう、是非行つて見たい、などと上調子のやうな口調で自ら喋つておきながら……(下村が行つてゐるときもさうだつた、下村は取手を引上げて来て、もう幾月になるだらう、その間に彼は病気した、その時も自分は訪れ損つた。
— 牧野信一 『みじめな夜』 青空文庫
」と、叔母に yeoyhantie な冷笑を浴せられると、彼は、一分間前の、妙ななどゝ感じた気持が恥しい程他愛もなく吹き飛んで、突然妥当的な上調子で、「ハツハ……ハ。
— 牧野信一 『白明』 青空文庫
それに私は、自分の腹に何等の悪意もあらう筈はなく嘘のための嘘であるが故に反つて冗談として面白いくらゐの程度で始めるのですが、つい途中から妙に感情が上調子の儘にコヂれて、近頃では照子の顔を見るとそんなことでも話し出さないと物足らないやうな気さへするのです。
— 牧野信一 『愚かな朝の話』 青空文庫
沈毅な二葉亭の重々しい音声と、こうした真剣な話に伴うシンミリした気分とに極めて不調和な下司な女の軽い上調子が虫唾が走るほど堪らなく不愉快だった。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
今やっているのはスパニッシュ・ワン・ステップのマルキナものらしいが、相当浮き浮きした上調子なもので、階段を上って行くうちに給仕の肩に手をかけたくなるような魅惑を感じた。
— 夢野久作 『少女地獄』 青空文庫
作例 · 標準
例句