一隅
いちぐう異読 ひとすみ
名詞頻度ランク #42996 · 青空 1418 例
標準
corner
文例 · 用例
映画館の一隅に坐っている数刻だけは、全く世間と離れている。
— 太宰治 『弱者の糧』 青空文庫
誰にも知られぬ或る日、或る一隅に於ける諸君の美しい行為は、かならず一群の作者たちに依って、あやまたず、のこりくまなく、子々孫々に語り伝えられるであろう。
— 太宰治 『一つの約束』 青空文庫
そして中庭の一隅には、昔ながらの柚の花が咲いているのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
万象の死んでる沈黙の中で、暗い台所の一隅に、こうした鮓がならされているのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
間もなく駆け来る列車の一隅に座を構えて煙草取り出せばベルの音|忙しく合図の呼子。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
此の山懷の一隅には非常時の嵐が未だ屆いて居ないのか、妙にのんびりした閑寂の別天地である。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
それは真犯人の旧騎士吉田を今の新聞記者吉田に仕立ててそれをこの法廷の記者席の一隅に、しかも見物人にちょうどその目標となるべき左の顋下の大きな痣を向けるように坐らせておく必要があるのである。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
ロレンツのごとき優れた老大家は疾くからこの問題に手を附けて、色々な矛盾の痛みを局部的の手術で治療しようとして骨折っている間に、この若い無名の学者はスイスの特許局の一隅にかくれて、もっともっと根本的な大手術を考えていた。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫
作例 · 標準
古い寺院の、普段は人の目に触れない一隅から、貴重な仏像が発見された。
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彼は長年、古文書解読という学術界の一隅を静かに守り続けてきた。
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静かな湖畔の一隅で、彼は一人、物思いにふけっていた。
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このプロジェクトにおいて、彼女は目立たない一隅の担当だったが、その貢献は計り知れない。
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