知らぬは亭主ばかりなり
しらぬはていしゅばかりなり
表現
標準
the husband is always the last to know
文例 · 用例
知らぬは亭主ばかりなりじゃねえんだから、御存じは魚屋|惣助(本名)ばかりなりだ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
実は人に取ってこそ他所と懸絶なれ、偶を求む牝猫は其式の崖や渓を何とも思わず一心に走り廻って、牡猫の情を受け返るを、知らぬは亭主ばかりなりで、猫を木の股から生まるるごとく想いいたのだ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
知らぬは亭主ばかりなりで、この状態が半年あまり続いた。
— 牧逸馬 『生きている戦死者』 青空文庫
どうでえ、手前できのいい女郎に、子供を生ませて――とこう眺めていると、鼻は獅子鼻、歯は乱杭、親の因果が、子に報いって面だなあ」「へん、俺に似なくっても、あいつに似りゃ天神様みたいな伜だ」「と、知らぬは亭主ばかりなりっての」「叱ッ、手先が混ってやあがる」 と、一人は、周章て、袖を引いた。
— 直木三十五 『大岡越前の独立』 青空文庫
町内で知らぬは亭主ばかりなり――なあに、おりゃあ知ってる。
— 牧逸馬 『舞馬』 青空文庫
「この証文をお渡しするかわりに、ひきかえに高音をいただいて参ります」「それは、御勝手です」「が、知らぬは亭主ばかりなり――そんなようなことですと、磯屋五兵衛も顔が立ちませぬので」 お高はあっと出ようとする叫びを、袂で押さえた。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
「知らぬは亭主ばかりなり――とは、昔の人が、よう、いうちょる。
— 火野葦平 『花と龍』 青空文庫
箪笥の中に秘密筥を持って来ていないとは限らないぜ」「そんな心配は断然ない」「と言って、知らぬは亭主ばかりなりさ」 懺悔の広瀬君が又|絡んで来た。
— 佐々木邦 『妻の秘密筥』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の妊娠、知らぬは亭主ばかりなりで、周りはみんな知っていた。
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「知らぬは亭主ばかりなり」とはよく言ったもので、彼の妻の浮気は公然の秘密だった。
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夫の昇進の話、知らぬは亭主ばかりなりで、私が先に人から聞いてしまった。
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