引明け
ひきあけ
名詞
標準
dawn
文例 · 用例
こころみに両手で引明けてみると三尺ばかり下には階段があって、青い電燈が点っているのが見える。
— 夢野久作 『冥土行進曲』 青空文庫
一旦は息を吹き返しましたけれども、なにぶんにも傷が重いので、夜の引明けにはやはり眼を瞑ってしまいました」「それで主人はどうしました」とわたしは訊いた。
— 山祝いの夜 『半七捕物帳』 青空文庫
漸くの想で家へ着くと、狼狽てて車を飛降りて、車賃も払ったか、払わなかったか、卒然門内へ駆込んで格子戸を引明けると、パッと灯火が射して、其光の中に人影がチラチラと見え、家内は何だか取込んでいて話声が譟然と聞える中で、誰だか作さん――私の名だ――作さんが着いた、作さんが、と喚く。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
」と言つて、障子を引明けると、庭にある好い枝振の松がうまく立花のなかに取入れられたさうだ。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
夜汽車で京都を出まして、夜の引明け頃松本から乗合で出ました。
— ――発甫温泉のおもいで―― 『山の湯の旅』 青空文庫
」「今朝、夜の引明けに、四人連れで、お登りになりましたが、お武家衆ばかり、珍らしゅう、何かござりますか?
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
さればわが病臥すとは夢にも知らず、八重は襖引明けて始めて打驚きたるさまなり。
— 永井荷風 『矢はずぐさ』 青空文庫
筆持つまゝ驚き振り返る間もなく、廊下の足音と共に、濕つて張紙の弛んだ障子を無理に引明け、机の上のランプの光の僅かに達く座敷の片隅に、思ひもかけない、彼の女の姿が現れた。
— 永井壯吉 『歡樂』 青空文庫
作例 · 標準
夜が明けて引明けの光が差し込むと、鳥たちが一斉に鳴き始めた。
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まだ引明け前の暗闇の中、漁師たちは船を出発させた。
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引明けとともに、山の頂が美しい朝焼けに染まった。
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