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断力

だんりょく
名詞
1
標準
文例 · 用例
僕等が詩を思ふ時は、常に常識を一歩踏みはづし、日常生活の「健全なる判断力」を、どこかで取り落して居るのである。
萩原朔太郎 常識家の非常識 青空文庫
ビーカーに水を汲むのでも、マッチ一本するのでも、一見つまらぬようなことも自分でやって、そしてそういうことにまでも観察力判断力を働かすのでなければ効能は少ない。
寺田寅彦 物理学実験の教授について 青空文庫
でも聡明なあなたはキット立派な判断力に依って物事の核心を掴んで帰って来ると信じて気を静めて居ます。
岡本かの子 母と娘 青空文庫
そして両足は不意に判断力を失った脳の無支配下で、顫える京子の体躯を今迄通りにやっと支え、遁げ込んで来た血の処置に困って無軌道にあがく心臓は、殆ど京子を卒倒させるばかりにした。
――二つの連作―― 青空文庫
省作は今が今まで、これほど解ってる人で、きっぱりとした決断力のある人とは思わなかった。
伊藤左千夫 春の潮 青空文庫
さうかといつてさつさと引きあげて帰るといふ決断力もなかつた。
島木健作 赤蛙 青空文庫
木村は電火にでも打たれたように判断力を失って、一部始終をぼんやりと聞いていた。
有島武郎 或る女 青空文庫
それは画面上に「かつ消え、かつ結び」するだけで、原理的にも実際的にも、人間の不定形な想念をグイッとせきとめる強引な切断力をもたない。
津野海太郎 本はどのように消えてゆくのか 青空文庫