歌体
かたい
名詞
標準
文例 · 用例
一方|抒情詩もまた、著るしくその形式情操を変貌し、今日普通に称呼される意味の言語は、古典韻文のそれとちがって、単なる牧歌体の短篇詩を名称している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
)と長歌体の詩篇とを収めた。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
一方にまた長歌体を選んだのはさう成る可き内容だつたからである。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
(五月二十八日) その先生のまたいふには、田舎の子供は男女に限らず唱歌とか体操とかいふ課をいやがるくせがあるに東京の子供は唱歌体操などを好む傾きがある、といふ事であつた。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
其外に、一歩進んで、讃歌体に、奈良以前からも試みて居た所の、短歌の形による讃歎詞があつて、平安中期固定の神楽歌――今の所謂――にはなかつた讃頌或は、宣布の目的に叶へようとした。
— 後期王朝文学史 『女房文学から隠者文学へ』 青空文庫
右の通り『万葉集』の三つの歌体がみなうたわれた歌と、書かれた歌とを含んでいるのだが、これはつまり、その頃歌われていた日本の歌が大体右の三種類であって、文字的創作詩の方でもその歌体をそのまま採り入れたことを示しているものである。
— 風巻景次郎 『中世の文学伝統』 青空文庫
随ってまた、短歌四千百七十三首、長歌二百六十二首、旋頭歌六十一首という数は、そのまま三つの歌体の、歌謡または文字詩としてうたわれもし作られもした程度と正比例するものと見ることができよう。
— 風巻景次郎 『中世の文学伝統』 青空文庫
歌謡の方では、古代の長歌・旋頭歌なども一時流行の体であって、後から新しいものが取ってかわって行ったように、短歌の体もまた一時の体に過ぎなかったので、やがてそれが古体と見られるようになり、更にまた新様の歌体が作られていったのである。
— 風巻景次郎 『中世の文学伝統』 青空文庫