せせり
せせり
名詞
標準
chicken neck meat
文例 · 用例
年取った祖母と幼い自分とで宅の垣根をせせり歩いてそうけ(笊)に一杯の寒竹を採るのは容易であった。
— 寺田寅彦 『郷土的味覚』 青空文庫
ところが、その家の庭に咲き誇った夕顔をせせりに来る蛾の群が時々この芳紀|二八の花嫁をからかいに来る、その度に花嫁がたまぎるような悲鳴を上げてこわがるので、息子思いの父親はその次の年から断然夕顔の裁培を中止したという実例があるくらいである。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
夕方が来ると烏瓜の煙のような淡い花が繁みの中から覗いているのを蛾がせせりに来る。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫
それからまた池にはいったと思うとせわしなく水中にもぐり込んでは底の泥をくちばしでせせり歩く。
— 寺田寅彦 『あひると猿』 青空文庫
* * * 紺の上っぱりを着て、古ぼけた手拭で姉さんかぶりをした母が、後ろ向きに店の隅に立って、素麺箱の中をせせりながら、「またこの寒いにお前どこかに出けるのけえ」 というのを聞き流しにして清逸は家を出た。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
」 お丹は勝手次第に綾子の箪笥より曠着を取出し、上下すっかり脱替えて、帯は窮屈と下〆ばかり、裳を曳摺り、座蒲団二三枚積重ねて、しだらなき押立膝、烟草と茶とを当分に飲み分けて、飽けば火鉢の縁に肱つき、小楊枝にて皓歯をせせりながら、「こう、お松どん、何か食べてえものは無えか。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
煙管の吸口ででも結構に樽へ穴を開ける徒が、大びらに呑口切って、お前様、お船頭、弁当箱の空はなしか、といびつ形の切溜を、大海でざぶりとゆすいで、その皮づつみに、せせり残しの、醤油かすを指のさきで嘗めながら、まわしのみの煽っきり。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
喰いたくもねえものを勿体ねえ、お附合いに買うにゃ当りやせん、食もたれの※なんぞで、せせり箸をされた日にゃ、第一|魚が可哀相だ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
作例 · 標準
焼き鳥屋さんで、せせりを注文した。
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せせりは、コリコリとした食感がたまらない。
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居酒屋のメニューに、せせりの串焼きがあったので頼んでみた。
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