黄昏る
たそがる
Nidan verb (lower class) with 'ru' ending (archaic)動詞-自動詞
標準
to get dark after sunset
文例 · 用例
しかるにもかかわらず、その人物は、人々が騒いで掛けた革鞄の手の中から、すかりと握拳の手を抜くと斉しく、列車の内へすっくと立って、日に焼けた面は瓦の黄昏るるごとく色を変えながら、決然たる態度で、同室の御婦人、紳士の方々、と室内に向って、掠声して言った。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
」弧光燈にめくるめき、 羽虫の群のあつまりつ、川と銀行木のみどり、 まちはしづかにたそがるゝ。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
汽車の窓にたそがるゝ野や麥の花(明治四十年)
— 大町桂月 『狹山紀行』 青空文庫
今にして眞夏の臺夢にいり、こころに染む』と、羽翼なき大羽子の身はたそがるる狹霧路岐を頸垂れ、まどひかなしみ、また更に小夜をおどろき、『曉をいづこの野べにむかへむ』と大羽子いへば、袁杼理子は『この世の空に東雲をふたたび見じ』と聲あはせ、手を執りゆきぬ。
— 蒲原有明 『春鳥集』 青空文庫
たそがるる谷村のをちややに黄金あからみゆきぬ、ちさき木々たひらにわたり、よわき音に啼く鳥もあり。
— 蒲原有明 『春鳥集』 青空文庫
片腕あらはに高くさしのべ力にまかせて葡萄の総を引けば、棚おそろしくゆれ動きて、虻あまた飛出る葉越しの秋の空、薄く曇りたれば早やたそがるるかと思はれき。
— 永井荷風 『葡萄棚』 青空文庫
石碑櫻間中庸あをい木 あをい草思ひ出をひめて石碑は靜もりて立てりかなしみも よろこびもみなながら ふくめて石碑はさびれて立てりたそがるれば思ひ出はわがむねにかへり石碑は夕日に更生れり
— 櫻間中庸 『石碑』 青空文庫
右隣の娘の部屋には灯が入りましたが、左隣のお松の部屋は、たそがるゝまゝに靜まり返つて、ものの氣はひもありません。
— 御時計師 『錢形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
西の空が黄昏る頃、野良仕事を終えた人々が家路につき始めた。
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森が深く黄昏るにつれて、木々の影が不気味に伸びていく。
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万物が黄昏る静寂の中で、一筋の月光が地を照らした。
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標準
to decline (after a peak)
作例 · 標準
かつての巨大帝国も、内紛によってその威信は黄昏るばかりであった。
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代々続いた家名も、この代に至って急速に黄昏る予感がする。
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時代の寵児と謳われた彼も、晩年は黄昏る境遇に甘んじていた。
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