篩い落とす
ふるいおとす
動詞
標準
文例 · 用例
戸山ヶ原は青い衣をはがれて、古木もその葉をふるい落すと、わずかに生き残った枯れ草が北風と砂煙りに悼ましくむせんで、かの科学研究所の煉瓦や製菓会社の煙突が再び眼立って来る。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
戸山が原は青い衣をはがれて、古木もその葉をふるい落すと、わずかに生き残った枯れ草が北風と砂煙に悼ましく咽んで、かの科学研究所の煉瓦や製菓会社の煙突が再び眼立って来る。
— 大久保にて 『郊外生活の一年』 青空文庫
そして、ばらばら枯れ葉をお下髪の頭にふるい落す。
— 宮本百合子 『顔』 青空文庫
一部の人たちから、文学座の俳優の演技には、一つの古い殻が出来かけているというようなことが言われているとき、そういう殻をだん/\にふるい落す、一つの契機になつていると思う。
— 岸田國士 『女優の親』 青空文庫
私もKを振い落す気で歩き廻る訳ではなかったのです。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
それで」「それで虎が上野の老杉の葉をことごとく振い落すような勢で鳴くでしょう。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
それから赤い襷掛に紺足袋穿という風俗で、籾の入った箕を頭の上に載せ、風に向ってすこしずつ振い落すと、その度に粃と塵埃との混り合った黄な煙を送る女もあった。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
怒の情は今までの心を振い落す。
— 島崎藤村 『旧主人』 青空文庫