怪人物
かいじんぶつ
名詞
標準
mysterious person
文例 · 用例
木偶芝居 あの怪人物が手にもつ一つの巨大な棒を見よ。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
しかるに今この怪人物、ぬっと屋台店に這入り来り、やあ老人、やってるな、と叫び候。
— 太宰治 『花吹雪』 青空文庫
「一方その怪人物は、解けた綱を手繰り上げると、友田看守の腹の上に坐った岩片のほうも解いて、階段から降りると物音に驚いて登って来る人に見られるから、ランプ室の外のデッキの手すりへおなじように綱をひっとき結びにして、それをつたって下の高い岩の上へ降りる。
— 大阪圭吉 『灯台鬼』 青空文庫
「すみませんが、ちょっとあなたのてのひらを見せて下さい」 ――ああ東屋氏は、てのひらの胼胝で怪人物を突き止めるつもりだ。
— 大阪圭吉 『灯台鬼』 青空文庫
おお、誰か早くいって、団長閣下へ報告をしてこい」 突如、怪人物現る。
— 海野十三 『浮かぶ飛行島』 青空文庫
危機一髪 帆村が空気孔から見下ろしているとも知らず、突然下の部屋に現われたのは、例の密偵団の覆面をした二人の怪人物だった。
— 海野十三 『流線間諜』 青空文庫
「くろがね天狗の正体は、そも何者ぞや」 ――と、町奉行与力同心は云うに及ばず、髪結床に集る町人たちに至るまで、不可解なる怪人物に対する疑問に悩みあった。
— 海野十三 『くろがね天狗』 青空文庫
椎名町支店長は、痛恨をもって、自分が、怪人物の腕に巻いていた衛生局の腕章にけおされて、行員にも服薬させたことを告白している。
— 宮本百合子 『目をあいて見る』 青空文庫