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絹張り

きぬばり
名詞
1
標準
silk finish
文例 · 用例
一度は、捲きしめてゐた髮毛もゆるめ、襟もたつぷり開いて、絹張りの椅子のなかに、入浴の後で、指のさきまでゆつたりとした氣もちになつて坐らう。
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 旗手クリストフ・リルケ抄 青空文庫
黄色の手套のやうな色をした、小さな狸犬は、何もかも相變らずだと云つたやうな顏つきで、窓の傍の、ゆつたりとした、絹張りのソファに坐り込んでゐた。
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から 青空文庫
服装は、将棊の駒を大形に散らしたる紺縮みの浴衣に、唐繻子と繻珍の昼夜帯をばゆるく引っ掛けに結びて、空色|縮緬の蹴出しを微露し、素足に吾妻下駄、絹張りの日傘に更紗の小包みを持ち添えたり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
それから、ゆり椅子や、絹張りのソファや、大きなテーブルもありました。
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen モミの木 青空文庫
その上下の袋戸と左側の二間一面の押し入れに立てられた新しい芭蕉布の襖や、つつましやかな恰好の銀色の引き手や、天井の真中から下っている黒枠に黄絹張りの電燈の笠まで何一つとして上品でないものはない。
夢野久作 あやかしの鼓 青空文庫
絹張りのステッキ蝙蝠傘なぞは駄目だというのだ。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
近所の友達のもとへ遊びに行つたり、時々は義雄の總領むすめ富美子を連れ、雨に大きな笹の模樣を出した白地の縮みにメリンス友禪の帶を締め、藍地の絹張り蝙蝠傘をさし翳して、芝公園の中へ散歩に行き、氷水や氷汁粉をやつて來たりした。
發展 泡鳴五部作 青空文庫
外の空を映して青く透った水の中には、五六本の水草の間を、薄い絹張りの小|団扇のような美しい、非常にうすい平べったい魚が二匹静かに泳いでいた。
中島敦 虎狩 青空文庫
作例 · 標準
「わあ、絹張りの行灯って光が柔らかくて落ち着くわね」老舗旅館の和室で、彼女は思わず溜息をついた。
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祖父の形見である絹張りの扇子を広げると、しなやかな手応えと共に涼やかな風が起きる。
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高級感漂う絹張りの表紙で装丁された詩集は、棚に置いておくだけで部屋の空気を変える。
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