彼女なり
かのじょなり
表現名詞-の形容詞
標準
(in) her way
文例 · 用例
それに翻訳物も彼女はかなり読んでいて、話上手な薄い唇から、彼女なりに色づけられたそれらの作品の梗概を聴くことも、読むのを億劫にしがちな庸三には、興味ある日常であった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
するとその貧弱なバラック建の下宿兼旅館の石段を上がって、玄関へ入って行った彼の目の前に、ちょうど階段の裏になっている廊下の取っ着きの、開きの襖があいていて、その部屋の入口に、セルの単衣を着て、頭の頂点で彼女なりに髪を束ねた葉子が、ちょこなんと坐っていた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
妻はそれで結構家を楽しくするだけの何か気分的なものをもっていて、計算の頭脳もない代りに、彼女なりの趣味性ですべての設計を作って行った。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
」 それから株や何かで暮らしている両親たちの生活の外廓を、彼女なりの観察の仕方で話しながら、煮立っている鳥には、ろくろく箸もつけなかった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
理由と云つても別にありませんが、彼女の小さな夢を彼女なりに切實に生きたらしい、この「更級日記」の作者などが、何となく僕には血縁のあるやうな氣がするからです。
— 堀辰雄 『更級日記など』 青空文庫
タラ ラ ラ ラ ラ ラ もう一つ 涙さへ見せぬ彼女なりき―― シヨウロンの浜の 夕ぐれの一と時西貢 波止場に近い酒場の一隅で、おれの手を握つた男――「お前は何処かで見たことがある」と云つた男―― 斜視の大男――油じんだ浅黄の仕事服。
— 岸田國士 『あの顔あの声』 青空文庫
私はたしかに或る程度の彼女なりに本気なものをそこに読まずにゐられなかつた。
— 坂口安吾 『狼園』 青空文庫
しかし彼女なりに礼子を一応観察してはいる。
— 坂口安吾 『街はふるさと』 青空文庫
作例 · 標準
多少不器用ではあるが、彼女なりに精一杯の誠意を見せようとしているのはひしひしと伝わってきた。
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「まあ、彼女なりに悩み抜いた末に出した結論なんだろうから、今は温かく見守ってあげよう」
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完璧な出来とは言えないまでも、彼女なりに工夫を凝らして作成したプレゼン資料は評価に値するものだった。
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初めての育児に奔走しながら、彼女なりに子供との絆を深めようと毎日必死に戦っている。
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