瓦斯灯
がすとう
名詞
標準
文例 · 用例
瓦斯灯でも従来の魚尾形をした裸火はだんだんにすたれて、白熱瓦斯、すなわちウェルスバッハ・マントルに圧倒されて来た。
— 寺田寅彦 『ランプのいろいろ』 青空文庫
瓦斯灯がはいって、あたりはにわかに青い光に沈んだ。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
樹の香が暗がりに光って、瓦斯灯の蒼白いあかりが芝生を濡らしていた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
ベンチに並んで、手紙を見せると、初枝は立ち上って瓦斯灯のあかりに照らして読んだ。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
ある夜のこと、もうじき噎っぽい朝に近かったのですが、イワンの兄は、遊園地の裏の青い瓦斯灯の下に、夜通し夜露に濡れながら立っていた娘を見つけました。
— 渡辺温 『イワンとイワンの兄』 青空文庫
煉瓦の壁の側の瓦斯灯には松葉の輪に「歌沢」とちやんと書いてあるではないか。
— 木下杢太郎 『市街を散歩する人の心持』 青空文庫
廃兵院は森道があまりに暗いので、電車通りから曲ってくる通行人のため、かねては自分の広告のために、自分の名を書き入れた瓦斯灯を立てさせてくれるように願いでてある。
— 岩野泡鳴 『猫八』 青空文庫
あるいは屋敷の門口に立ててある瓦斯灯ではないかと思って見ていると、その火がゆらりゆらりと盆灯籠の秋風に揺られる具合に動いた。
— 夏目漱石 『琴のそら音』 青空文庫