幻辞.com

押し入れ

おしいれ
名詞
1
標準
文例 · 用例
二、三十尺の高さに噴き上げている水と蒸気を止めるために大勢の人夫が骨を折って長三|間、直径二インチほどの鉄管に砂利をつめたのをやっと押し込んだが噴泉の力ですぐに下から噴き戻してしまうので、今度は鉄管の中に鉄棒を詰めて押し入れたらやっと噴出が止まった。
寺田寅彦 箱根熱海バス紀行 青空文庫
そして、それを押し入れきつてしまふと、蜂は今度は逆にあとずさりしながら、自分の尻の方を穴の中へ差し込んだ。
南部修太郎 畫家とセリセリス 青空文庫
犬か猫に与えるように、一つまみのパン屑を私の口に押し入れて、それがあいつのせめてもの腹いせだったのか。
太宰治 駈込み訴え 青空文庫
S=奥の部屋 源兵衛、来て押し入れ等を探す。
山中貞雄 森の石松 青空文庫
中古のガタガタ自動車を安く買い求めて、車庫が無いので前庭の草花の咲いて居る芝生へ乱暴に押し入れて合羽をかけて置く。
岡本かの子 母と娘 青空文庫
それから署長は押し入れからふだん魚釣りに行くときにつかふ古いきゅうくつな上着を出して着ておまけに乗馬ズボンと長靴をはいた。
宮沢賢治 税務署長の冒険 青空文庫
母上はねえさんと押し入れから子供の着物など引きちらして何か相談している。
寺田寅彦 竜舌蘭 青空文庫
科学の応用が尊重される今日に、天井や押し入れの内にねずみのはいらないくらいの方法はいくらでもできそうなものだと思う。
寺田寅彦 ねずみと猫 青空文庫