人別帳
にんべつちょう
名詞
標準
family registry (of the district; Edo period)
文例 · 用例
ここで判り易いように彼らの人別帳をしるせば、主人の男は京橋|木挽町五丁目の小泉という菓子屋の当主で、名は四郎兵衛、二十六歳。
— 岡本綺堂 『恨みの蠑螺』 青空文庫
じつは、よくひっこしをいたしますおかたで、近ごろもまたお変わりのようでござりましたゆえ、あとから書き入れようと存じまして、ついそのまま度忘れいたしましたのでござります」「お上にとってはたいせつな人別帳じゃ。
— 七七の橙 『右門捕物帖』 青空文庫
その横帳はなんだ」「身内の売り子の人別帳でござります。
— 闇男 『右門捕物帖』 青空文庫
さりとて余りに身分違いの家と縁組するわけにもいかないので、親たちから土地の庄屋にたのんで、人別帳をうまく取りつくろって、午年の娘を巳年の生まれと書き直して貰って置いた。
— 松茸 『半七捕物帳』 青空文庫
『水役は、老生の居村――農山村にては、人別帳後に一村を合計して、高持何軒、水役何軒と記しありて、高持に對する無高を意味し、誰々水役より高持になると記録に特記して身分の向上を慶びたり。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
しかも、養父――名ばかりの、御家人株の売手が拾歳下なので、嘘の年齢が出来上ったために、娘たちを妹にして幕府の人別帳に記入して貰い、とにかく御直参にはなった。
— 長谷川時雨 『木魚の顔』 青空文庫
ことに、義髄は一日も人身の大礼を仏門に委ねるの不可なるを唱え、中世以来宗門仏葬等のことを菩提寺任せにしているのはこの国の風俗として恐れ入るとなし、信州全国|曹洞宗四百三か寺に対抗して宗門|人別帳離脱の運動を開始したのは慶応元年のころに当たる。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
もともと切支丹宗取り扱いの困難は織田信長時代からのこの国のものの悩みであって、元和年代における宗門|人別帳の作製も実はその結果にほかならない。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
作例 · 標準
古い人別帳には、村のすべての住民の名前と家族構成が記されていた。
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祖先のルーツを探るため、彼は図書館で人別帳を調べた。
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人別帳は、江戸時代の戸籍のような役割を果たしていた。
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