鞴
ふいご異読 フイゴ
名詞
標準
(pair of) bellows
文例 · 用例
井戸端で水を浴びたり、合長屋の障子を、ト唾で破いて、その穴から舌を出したり、路地の木戸を石※でこつこつやったり、柱を釘で疵をつけたり、階子を担いで駆出すやら、地蹈鞴を蹈んで唱歌を唄うやら、物真似は真先に覚えて来る、喧嘩の対手は泣かせて帰る。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
」と地蹈鞴を踏みて、内儀はなお暴らかに、なおけたたましく、「人殺し!
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
」と考へて來て、忌々しさうに地鞴を踏みながら、「何うして?
— 三島霜川 『解剖室』 青空文庫
」 自分で自分を喚付けて、妄と地鞴踏む。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
たゞ其の外の皮膚形骸の破壞缺損せられずして、身猶生けるが如くなるに、心鼓休み、肺鞴動かざるに至るを以て、神既に去るを見て、非器分と器分とを分離し得べきやうに考へたのであらう。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
商人は鞴のような呼吸と同時にその屋台へ飛びこんだ。
— 田中貢太郎 『狢』 青空文庫
痛風の小さな老人は鞴みたいにぷつぷつ言った。
— 寓意を含める物語 『ペスト王』 青空文庫
証書を取つて了へば、後は細工はりうりう僕が心得てゐるから、早く探したまへと言ふに」 手を出しかねたる二人を睨廻して、蒲田はなかなか下に貫一の悶ゆるにも劣らず、独り業を沸して、効無き地鞴を踏みてぞゐたる。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
作例 · 標準
鍛冶屋の主人は力強く鞴を吹き、炉の火を勢いよく燃え上がらせた。
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古い工房の片隅に、かつて使われていた大きな木製の鞴が置かれていた。
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鞴から送り込まれる風が、真っ赤に焼けた鉄の温度をさらに上げていく。
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