摘
摘
名詞
標準
文例 · 用例
少し大きい女の子などにつれられて餅草を摘みにゆく。
— 伊藤左千夫 『井戸』 青空文庫
たんぽぽの花を取ったり、茅花を抜いたり、又桑を摘みに山へつれられて行ってはシドミの花を分けて根についてある実を探したり、夢の様に面白かったことは、何十年という月日を過ぎても記憶に存している。
— 伊藤左千夫 『井戸』 青空文庫
くりくり頭に桃色のへこ帯がひとり、角子頭に卵色のへこ帯がふたり、何がおもしろいか笑いもせず声も立てず、何かを摘んでるようすだ。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫
勿論僕とは大の仲好しで、座敷を掃くと云っては僕の所をのぞく、障子をはたくと云っては僕の座敷へ這入ってくる、私も本が読みたいの手習がしたいのと云う、たまにはハタキの柄で僕の背中を突いたり、僕の耳を摘まんだりして逃げてゆく。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
いつでも、「お祖母さん、民さんは」 そら「民さんは」が来たといわれる位で、或る時などは僕がゆくと、民子は庭に菊の花を摘んで居た。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
音によって多少発生年代を異にしたもののようで、キ→イ(「築墻」がツイガキ、「少キ人」がチヒサイヒト、「先立ち」がサイダチとなった類)ギ→イ(「序」がツイデ、「花ヤギ給へる」が「ハナヤイタマヘル」など)、ミ→ム(「かみさし」がカムザシ、「涙」がナンダ、「摘みたる」がツンダルの類。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
「いき」に左袒する者は 〔amour-gou^t〕の淡い空気のうちで蕨を摘んで生きる解脱に達していなければならぬ。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
我我は耳により、眼により、指を折つて數へることにより、詩のすべての拍節を一一指摘することができる。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫