底物
そこもの
名詞
標準
bottom-dwelling fish
文例 · 用例
これが若し「喜びにけり」といふやうな句で結んであつたら到底物に成らないのである。
— 長塚節 『竹の里人〔三〕』 青空文庫
今のわが邦人の多くはこれに反し、自分に何たる精誠も熱心もなきに、水の分量から薬の手加減まで解りもせぬ事を根問いして、半信半疑で鼻唄半分取り懸るから到底物にならぬ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
もし理解が理解されたものの性格を破壊して了うものならば、吾々は到底物事をありのままに、その性格通りに、理解することは出来ない筈である。
— ――理論の輪郭―― 『性格としての空間』 青空文庫
発音は此処にいては到底物になるべくもない。
— ―― 牢獄の夫より妻への愛の手紙 ―― 『新しき夫の愛』 青空文庫
それで送別会の席上で、大に演説でもして其行を盛にしてやりたいと思ふのだが、おれのべらんめえ調ぢや、到底物にならないから、大きな声を出す山嵐を雇つて、一番赤シヤツの荒胆を挫いでやらうと考へ付いたから、わざ/\山嵐を呼んだのである。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
それで送別会の席上で、大いに演説でもしてその行を盛にしてやりたいと思うのだが、おれのべらんめえ調子じゃ、到底物にならないから、大きな声を出す山嵐を雇って、一番赤シャツの荒肝を挫いでやろうと考え付いたから、わざわざ山嵐を呼んだのである。
— 夏目漱石 『坊っちゃん』 青空文庫
彼と御縫さんとの結婚は、他に面倒のあるなしを差措いて、到底物にならないものとして放棄されてしまった。
— 夏目漱石 『道草』 青空文庫
昨夜は僕が水彩画をかいて到底物にならんと思って、そこらに抛って置いたのを誰かが立派な額にして欄間に懸けてくれた夢を見た。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
作例 · 標準
今日の漁では、タイやヒラメなどの底物がたくさん獲れた。
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水族館の深海コーナーには、珍しい底物が展示されている。
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底物釣りの醍醐味は、大物がかかった時の引きの強さだ。
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