三の糸
さんのいと
名詞
標準
third string (of a shamisen, etc.)
文例 · 用例
うら若き芸妓には二上りのやるせなく、中年の心には三の糸|下げて弾くこそ、下げて弾くこそわりなけれ。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
「あら厭だ糸が切れたわ」「三の糸だろう、薄情の証拠だ」「お気の毒さま、一の糸よ」「それじゃあいよいよ嬶になれる」「ゾッとするわ!
— 国枝史郎 『銅銭会事変』 青空文庫
高い三の糸が頻りに響く。
— 永井荷風 『深川の唄』 青空文庫
吸いつけ煙草に離れともない在郷の衆、客を呼ぶ牛太の声、赤絹に火のついたような女たちのさんざめき、お引けまでに一稼ぎと自暴に三の糸を引っかいて通る新内の流し、そのなかを三人は左右大小の青楼へ気を配りながら、雁のように跡を踏んで縫って行った。
— 怪談抜地獄 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
すみだ川に、初秋が来ても、お蔦は、あれっきり、切れた三の糸みたいに、便りがない。
— 吉川英治 『松のや露八』 青空文庫
おツネさんとは私の母でお鉄おばさんのいとこにあたっていた。
— 永井隆 『ロザリオの鎖』 青空文庫
」と、一どわかれをつげて、つぎの朝、またいってみますと、壱岐は自分の家にやる手紙をだして、これをやしきへとどけてくれ、それからお父上にあったら、これこれつたえてくれといい、またべつに、諭吉のお母さんのいとこにあたる大橋六助という人にあてた手紙をとりだして、「これを大橋のところへもっていけ。
— ペンは剣よりも強し 『福沢諭吉』 青空文庫
若し此の知識がもつと広まつてゐたら吾々が今その死を悼んでゐるあの子供は、死なずに済んで、今猶そのお母さんのいとし子でゐる事が出来てゐたらうと思ひます。
— STORY-BOOK OF SCIENCE 『科学の不思議』 青空文庫
作例 · 標準
三味線の三の糸が切れてしまったので、予備の糸に張り替える。
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三の糸は最も細く、高くて繊細な音色を響かせるのが特徴だ。
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「三の糸の調弦が少しずれている気がするな」
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