取り出し
とりだし
名詞
標準
文例 · 用例
それ故、或る語を発音する場合には、その組合っている多くの音の中のどれかを取り出して、一つずつ順次に発音するのであります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
」 それから書卓の抽出を開け、象牙の柄に青貝の鋳り込んでいる、女持ちの小形なピストルを取り出した。
— 萩原朔太郎 『ウォーソン夫人の黒猫』 青空文庫
而して壁際のガラス張りの棚の中から、ミクロトームのメスを取り出して剃刀砥にかけ始めた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
なんと思つて聖書だけを取り出したのだつたか、今とあつては可笑しいくらゐだ。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
茨木君は途々腰に挟んだ矢立から毛筆を取り出して、スケッチ画帖に水墨の写生をされた。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
その石をそばへ取り除けると、彼は垣根の生け垣の間から、鍬と鋸とを取り出した。
— 葉山嘉樹 『死屍を食う男』 青空文庫
水夫たちは、倉庫からグリスを取り出して、ウエスにつけてその手に握った。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
錘の中からガラス管を取り出して、それに代わりを入れて、入り口を、グリスでしっかり塗るのである。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫