男色家
だんしょくか
名詞
標準
文例 · 用例
人の妖なるものは、平賀源内で、山師で新智識で不平家で、文学者で俗物で哲学者で、そうして立派な男色家であろう。
— 国枝史郎 『妖異むだ言』 青空文庫
それは上級生の運動家で、男色家で、校内で一番幅を利かせていた野蛮な、横田という寮生を、吉本という通学生の硬骨漢が発頭になって、同級生一同とはかって校庭でリンチした事件であった。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
『禁色』に出てくる男色家ジャッキーを指して言つてゐるのだが、いつそそつくりそのまま、當の作者に當てはまりさうである。
— ナルシシスムの運命 『三島由紀夫』 青空文庫
それを大岡昇平に聞かれて、彼は、本當と嘘の見分けがつかなくなるのは「セックスの關係もあるけれど、男色家の免れがたい心理」で、さういふ先天的に相對的な考へ方しかできない男の告白――といふ意味だと言つてゐる。
— ナルシシスムの運命 『三島由紀夫』 青空文庫
すすめられるままに泊まろうとすると、驚いたことに主人の黒人は男色家らしく、変なことを言い寄ってくるので『これではたまらん』と逃げ出した。
— ――放浪の末、段ボールを思いつく 『私の履歴書』 青空文庫