裏筋
うらすじ
名詞
標準
文例 · 用例
かうして冷吉は時々當てもなく、自分を知るものゝ一人もゐない、この古けた町の裏筋なぞを、例の見失つたマグダーレンに似た女を求めて彷徨ふやうな心持を包んで、剥げ黒ずんだ、物さびしい家ばかり並んだ、日影もない、どんよりした小路に沿うてぶら/″\歩いた。
— 鈴木三重吉 『赤い鳥』 青空文庫
この裏筋に面した側には、小屋の出入口が二つあるのでございまして、ひとつはお客さま用の非常口――しかし、これは、いつも、かたく閉されております。
— 酒井嘉七 『京鹿子娘道成寺』 青空文庫
おしんの家は栄一の裏筋の路次に有つて喧嘩安の向側になつて居る。
— 死線を越えて 『死線を越えて』 青空文庫
そして小秀は疲れたか顔色を変へて、帰ると云うて居たが、急に裏筋の路次が賑しくなつてバタ/\と人々の走る音がした。
— 死線を越えて 『死線を越えて』 青空文庫