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養液

ようえき
名詞
1
標準
文例 · 用例
壜にはこの政事家の好きな独逸語で「虎列拉菌の培養液」と書いてあつた。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫
養液として選んだのは第二村木液と仮に私が命名している生理液です」 熱心な聴衆のある者の間には、この大胆な、学界空前の発表に対して、折々驚歎の私語がおこった。
平林初之輔 人造人間 青空文庫
確かに重大な、人間の霊肉を根本から震盪するものではあっても、人間の裡にある生活力は多くの場合その恋愛のために燃えつきるようなことはなく、却って酵母としてそれを暖め反芻し、個人の生活全般を豊富にする養液にしてしまいます。
宮本百合子 愛は神秘な修道場 青空文庫
そういうところで私が厳しさを欠いているということ、つまりそれが自分の生活感情のうちにあるルーズさとして、あなたが云われることも、私は自分の生活の成長のため、昨今は他から殆ど一滴もない養液として、ありがたく頂きます。
一九三八年(昭和十三年) 獄中への手紙 青空文庫
それから徐ろに周囲の養液を吸収し、整理し、発育して、自己の本質的な営みというものを明かにして行く。
宮本百合子 われを省みる 青空文庫
春三月 発芽を待つ草木と二十五歳、運命の隠密な歩調を知ろうとする私とは双手を開き空を仰いで意味ある天の養液を四肢 心身に 普く浴びようとするのだ。
宮本百合子 海辺小曲(一九二三年二月――) 青空文庫
南方の強烈な熱と、ミシシッピイ附近の豊饒な水分とが、特異な養液を根に送って、植物は皆、自身の感情と情慾を意識する動物のように見えるのである。
宮本百合子 南路 青空文庫
現実の豊満さを具えていたものが、やがて養液を失って干乾びた死屍に過ぎなくなる。
豊島与志雄 現代小説展望 青空文庫