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麁相

麁相
名詞
1
標準
文例 · 用例
驚き見れば長高き老紳士の目尻も異く、満枝の色香に惑ひて、これは失敬、意外の麁相をせるなりけり。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
幸に怪我は無かりけれど、彼はなかなか己の怪我などより貴客を駭かせし狼藉をば、得も忍ばれず満面に慚ぢて、「どうも飛んだ麁相を致しまして……」「いいえ。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
どうも失礼を」 骨身に沁みて痛かりけるを妻は赤くなりて推怺へつつ、さり気無く挨拶せるを、風早は見かねたりけん、「不相変麁相かしいね、蒲田は」「どうぞ御免を。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
彼はその前に先づ懦れず会釈して、「どうも取んだ麁相を致しまして、何とも相済みませんでございます。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
麁相を為たと思うたら何為車を駐めん。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
是のみは御憎悪の中にも少は不愍と思召被下度、かやうに認め居り候内にも、涙こぼれ候て致方無く、覚えず麁相いたし候て、かやうに紙を汚し申候。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
「これは、どうも、麁相して面目ない」と、甚六はきまり悪そうな顔をした。
田中貢太郎 一緒に歩く亡霊 青空文庫
茶釜の傍から変な眼つきをして甚六の顔を見ていた主翁は、「麁相ではありません、貴君の傍にいなさる小供さんが、貴君が皿を持とうとすると、手で叩き落しておりますよ、お伴さんではありませんか」「ヘッ」と、甚六は恐ろしそうにして己の右側と左側とを見た。
田中貢太郎 一緒に歩く亡霊 青空文庫