荷運び
にはこび
名詞
標準
文例 · 用例
波止場は、乗船客や、荷運びの人夫で犇き立ち、桟橋は、藁屑や木裂や、林檎の皮が、散乱してゐた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
わたしはわたしで、太郎と自分のチッキで荷物をすこしまとめてあちらに送れるということがあり、国も息子のお伴をわたしがして、おかみさんのこしてくれれば、田端まで荷運びもしてくれるでしょう、(荷運びもなかなかの問題ですから)急な思いつきですが、みんな好都合ということだし、わたしははりきりです。
— 一九四四年(昭和十九年) 『獄中への手紙』 青空文庫
Kオバーオールを着て、ボギーな形で、荷運びをしたりしている。
— 一九四四年(昭和十九年) 『日記』 青空文庫
土地のものが徒歩連絡者の荷運びに稼いでいるのであった。
— 宮本百合子 『播州平野』 青空文庫
わたしのうしろからほかの乗客たちが通り過ぎるし、車掌がやって来るし、労働組合の荷運び人夫が駈け込むしして、ややしばらく騒ぎがつづいたために、話が聞えなかったのである。
— KREITSEROVA SONATA 『クロイツェル・ソナタ』 青空文庫
午前中教室で働き、午食すまして荷運びの赤帽二人を雇ひ、第一の部屋に行つて荷を運び、第二の部屋に運ぶやうに言附け、上さんに南京虫の談合をすると、『あなたが旅舎から持つて来たのだらう』といふ。
— 斎藤茂吉 『南京虫日記』 青空文庫
この会社から供給されている地区には、テムズ川に近い場所で水夫、石炭運び、底荷運びとして川で雇われているものたちを除いては、コレラが軽度にしか訪れなかった。
— ON THE MODE OF COMMUNICATION OF CHOLERA (1854) 『コレラの伝染様式について』 青空文庫
ただの荷運びだけが能ではないぞ」 不気味な警告を、こう浴びせて、「だから、明日からは、寝坊してよろしい。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫