瞠若
どうじゃく
名詞形容詞-たる副詞-と動詞-サ変
標準
(staring in) astonishment
文例 · 用例
貧窮、病弱、菲才、双肩を圧し来って、ややもすれば我れをして後えに瞠若たらしめんとすといえども、我れあえて心裡の牙兵を叱咤して死戦することを恐れじ。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
真に思ひ切つたる豪胆無比の御裁決、三浦さまほどの御大身も何もかも、いつさい、御眼中に無く、謂はば天理の指示のままに、さらりと御申渡しなさる御有様は、毎度の事とは申しながら、ただもう瞠若、感嘆のほかございませんでした。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
茶釜でなく、這般文福和尚、渋茶にあらぬ振舞の三十棒、思わず後に瞠若として、……唯苦笑するある而已……「これは、飛んだ処へ引合いに出しました、」 と言って打笑い、「おっしゃる事と申し、やはりこういう事からお知己になったと申し、うっかり、これは、」「否、結構ですとも。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
しかも、思わず瞠若してしまうくらいの美しいひとであった。
— 太宰治 『女神』 青空文庫
余は彼の評論に就きて満足すること能はざるところあるにも係らず、其気鋭く胆大にして、幾多の先輩を瞠若せしむる技倆に驚ろくものなり。
— 北村透谷 『明治文学管見』 青空文庫
勝敗真に時の運とせば、吾人は、トルストイを有し、ゴルキイを有し、アレキセーフを有し、ウヰツテを有する戦敗国の文明に対して何等|後へに瞠若たるの点なきや否や。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
殊にそんな婦人の中でも、日本人の男性でも掌の痛さと、気合いの烈しさに辟易する大鼓を引き受けている人が居ると聞くに到っては、感心を通り越して瞠若の到りである。
— 夢野久作 『能とは何か』 青空文庫
」―― この同音は、一車を瞠若たらしめた。
— 泉鏡花 『菊あわせ』 青空文庫
作例 · 標準
その信じられないニュースに、彼はただ瞠若として立ち尽くした。
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彼女の突然の告白に、私は瞠若のあまり言葉も出なかった。
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まるで魔法でも見たかのように、子供たちは皆、瞠若たる面持ちで舞台を見つめていた。
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