班給
はんきゅう
名詞
標準
文例 · 用例
大化以後においては原則として一切の部曲は解放せられ、公民の戸籍に編成せられて口分田の班給を受け、ことごとく農民すなわち大御田族となった筈であるが、事実において品部雑戸なるものが取り遺され、また賤民の階級は依然として認められた。
— 喜田貞吉 『間人考』 青空文庫
さればいやしくも国家の公民として、戸籍に登録せられた程のものは、原則としてことごとく口分田の班給にあずかり、自らこれを耕すところの農民、すなわち大御田族であった筈である。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫
しかるにその百姓たる公民は、原則としてことごとく口分田の班給を得て、すべてが農民であったが為に、遂には百姓すなわちただちに農民ということになったに相違ない。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫
彼らは賤民の身分であっても、やはり田地の班給を受けて農業に従事した。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫
大化の改新には、原則としてこれらの部民を解放し、良民の戸籍に登録し、口分田を班給して農民すなわちオオミタカラと為した筈であるが、何らかの事情でその編戸に洩れ、工業その他の雑職に従事して、農業を営まなかったものは、やはり雑戸の徒として取り遺された。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫
彼らは工人その他の雑職人として、通例土地の班給にあずからなかったものらしく、「古事記」垂仁天皇条に、「地得ぬ玉作」という諺の存在を伝えている。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫
朝廷の大官を始めとして、貴族等ひとり専横を極め、荘園の名の下に天下の田園を壟断して、国政を顧みず、上に見習う地方官は誅求を事として、私腹を肥すことのみに汲々とし、下積みになった平民は口分田の班給にもあずかることをえず、その多数が農奴の状態に堕ちてしまったのであった。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫