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阿礼

あれい
名詞
1
標準
文例 · 用例
『古事記』は、奈良朝の撰ではあるが、天武天皇の勅語を稗田阿礼が誦したものを太安万侶が筆録したもので、その言語は幾分古い時代のものであろうから、これに八十八音を区別したのは、奈良朝以前の音韻状態を伝えるもので、後にその中の一音が他と同音に変じて奈良朝では八十七音となったものと考えられる。
橋本進吉 国語音韻の変遷 青空文庫
『古事記』は天武天皇が稗田阿礼に伝誦させられたのを太安万侶が書いたものであります。
橋本進吉 古代国語の音韻に就いて 青空文庫
滑稽な例をあげれば稗田阿礼の名が「博覧強記の人」の意味にこじつけられたりした。
寺田寅彦 比較言語学における統計的研究法の可能性について 青空文庫
又和銅四年には、勅命を承けて太安万侶が、稗田阿礼の口授に依つて、古事記を筆録し、翌年これを完成して上り、又|元正天皇の御代には、舎人親王が勅を奉じて、日本書紀を撰せられてゐる。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
是より先、天武天皇は、わが国の古伝の保存及び国史の編纂に大御心を注がせられ、天皇おん自ら旧辞を稗田阿礼に勅語したまうたとあるから、さうした御苦心が、古事記となつて実を結んだわけである。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
神のあれのよすがとなる物が、阿礼・みあれと呼ばれた事は、説明は要すまい。
折口信夫 幣束から旗さし物へ 青空文庫
今日阿礼の事を書いた物は、すべて此語に言語情調の推移のあつた、後期王朝に出来てゐる。
折口信夫 幣束から旗さし物へ 青空文庫
此際、内蔵寮から上社・下社へ、阿礼の料として、五色の帛六疋、阿礼を盛る筥八合並びに、布の綱十二条を作る料として、調布一丈四尺を出す(内蔵式)ことになつてゐる。
折口信夫 幣束から旗さし物へ 青空文庫