張本
ちょうほん
名詞
標準
文例 · 用例
やっぱり張本人がいたのですね。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
十六日、丁亥、天晴、安念法師の白状に依りて、謀叛の輩を、所々に於て生虜らる、凡そ張本百三十余人、伴類二百人に及ぶと云々、此事、濫觴を尋ぬれば、信濃国の住人泉小次郎親平、去々年以後謀逆を企て、輩を相語らひ、故左衛門督殿の若君を以て大将軍と為し、相州を度り奉らんと欲すと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
二日、癸卯、天晴、今度叛逆の張本泉小次郎親平、建橋に隠れ居るの由、其聞有るに依りて、工藤十郎を遣はして召さるる処、親平左右無く合戦を企て、工藤並びに郎従数輩を殺戮し、則ち逐電するの間、彼の前途を遮らんが為、鎌倉中騒動す、然れども、遂に以て其行方を知らずと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
明神様の託宣――と眼玉で睨んで見れば、どうやら近頃から逗留した渡りものの書生坊、悪く優しげな顔色も、絵草子で見た自来也だぞ、盗賊の張本ござんなれ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
亡父の遺品の雨着物を着ている私は、この豪雨の張本人のような気がして、まことに、そら恐しい罪悪感を覚え、顔を挙げることが出来なかった。
— 太宰治 『服装に就いて』 青空文庫
客観的に、乱暴の張本人は、たしかに私なのである。
— 太宰治 『服装に就いて』 青空文庫
然るに後年、京城の諸士にして、かの北狄の囘文を受けたるもの少からず、事顯はるゝに及びて、官司、其の密使を案討するに、無足の婦人即ち然り、然も奸黨の張本たりき。
— 泉鏡太郎 『唐模樣』 青空文庫
彼らこそホビイストに汚名をきせた張本人であり、いかなるクラブの会合からも締め出されるべきです。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫