幻辞.com

貸間

かしま
名詞
1
標準
room to let
文例 · 用例
その突当りの、柳の樹に、軒燈の掛った見晴のいい誰かの妾宅の貸間に居た、露の垂れそうな綺麗なのが……ここに緋縮緬の女が似たと思う、そのお千さんである。
泉鏡花 売色鴨南蛮 青空文庫
船を降りた足で、いきなり貸間探しだった。
織田作之助 雪の夜 青空文庫
早く横になれるところをと焦っても、旅館はおろか貸間を探すにも先ず安いところをという、そんな情ない境遇を悲しんでごたごたした裏通りを野良猫のように身を縮めて、身を寄せて、さまよい続けていたのだった。
織田作之助 雪の夜 青空文庫
H屋は京都を本店にし、東京を支店にし、そのまた支店で別荘のような料亭を鎌倉に建てたのであったが商売不振の為め今年は母屋を交ぜた三棟四棟を避暑客の貸間に当て、京都風の手軽料理で、若主人夫婦がその賄に当ろうと云うのであった。
岡本かの子 鶴は病みき 青空文庫
その中の一つの琺瑯質の壁に蔦の蔓が張り付いている三階建の、多少住み古した跡はあるが、間に合せ建ではないそのポーチに小さく貸間ありと紙札が貼ってあった。
岡本かの子 河明り 青空文庫
部屋をお見せいたすのでしょう」といったが「けれども……あんな部屋」とまた云って私と向う側の貸間札のかかっている部屋の硝子扉を見較べた。
岡本かの子 河明り 青空文庫
二人は先づ友人から聞いた海岸の旅館へ行つてその上で貸間を探すことにして、汽車からおりると海岸へと向つたが、その海岸へは俥で行くと十四五町もあるが、歩けば五町にも足りないと云ふので、雇うた俥屋にトランクを担がして、夫婦はちひさなバスケツトを一つづつ持つて歩いた。
田中貢太郎 あかんぼの首 青空文庫
それは左うとあの滝の傍に貸間があつたら好からうがな……」 左う云つたかとおもふと彼は、烏のやうな声でカラカラと笑つた。
牧野信一 奇友往来 青空文庫
作例 · 標準
賄い付きの貸間なら、初めての一人暮らしでも食事の心配がないよ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
このあたりの古い住宅街には、今でも貸間を貸し出している家がいくつか残っている。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
小説の中の主人公が、都会の隅っこの貸間で夢を追いかけている姿に共感した。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
大学時代は、おばあさんの家の二階を貸間として借りて住んでいたんだ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview