狂体
きょうたい
名詞
標準
文例 · 用例
いそいそと世話女房らしく喜び勇んで二階に上がって来る葉子を見いだすだろうとばかり思っていたらしい倉地は、この理由も知れぬ葉子の狂体に驚いたらしかった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
一、狂体を好む者あり、狂体また文学に属す。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
故にその作句数千、十中の八、九は狂体もしくはしやれ滑稽に属するものなり。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
一度も縁づいた事のない彼女が、嫉妬がましい息づかいで、まるで夢遊病者のような狂体を演じようとしている。
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
か様にして、厭人病者と死骸との、此世のものならぬ狂体は、不気味に、執拗に、その夜一夜、夜のあけるまでも、続けられたのである。
— 江戸川乱歩 『蟲』 青空文庫