一旗
ひとはた
名詞
標準
(one) flag
文例 · 用例
法界節の文句通りに仕方がないからネエエ――てんで、月琴を担いで上海にでも渡って一旗上げようかテナ事で、御存じの美土代町の銀行の石段にアセチレンを付けて、道楽半分に買集めていた探偵小説の本だの教科書の貰い集めだのを並べたのが病み付きで、とうとう古本屋になっちまいましてね。
— 夢野久作 『悪魔祈祷書』 青空文庫
この撥ぜ開けた巨都の中で一旗揚げる慾望に燃え盛って来た鼈四郎に取り、親友でこそあれ、他人の伯母さんを伯母さんと呼ぶぐらいの親身さが抜き差しができて責任が軽かった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
母は夫と共に日露戦役後の世間の好景気につれ、東京の下町で夫婦共稼ぎの一旗上げるつもりで上京して来た。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
――お初はわいが預っててやるさかい、マニラへ行って、一旗あげて来い」「…………」 二度焼け出されたようなものだと、新太郎が首垂れていると、「行くか、行けへんか。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
三人連れで長崎へ行て一旗揚げてみよう。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
二十九 それもしばらく、米屋町は米の上り下りで人間の相場が狂い、妾宅の主人は大失敗で、落魄して、最後に一旗という資本がないので、心まで淋しくなり、蝶吉の母に迫って、その落籍しただけの金員耳を揃えて返せという。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
『舞姫』は硯友社風の作品に対して、別に一旗幟を立てたものであつた。
— 田山録弥 『紅葉山人訪問記』 青空文庫
一旗亭に午食するほどに、時は已に午後二時となりぬ。
— 大町桂月 『房州紀行』 青空文庫
作例 · 標準
祭りの会場には、色鮮やかな旗が一旗、また一旗と翻っていた。
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遠くの山頂に、勝利を祝うかのように一旗が掲げられていた。
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新しいイベントの開始を告げるかのように、会場に一旗が立てられた。
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