手車
てぐるま
名詞
標準
handcart
文例 · 用例
最後の場面で、花売りの手車と自動車とが先刻衝突したままの位置で人けのない町のまん中に、降りしきる驟雨にぬれている。
— 寺田寅彦 『映画雑感(2)』 青空文庫
夕方、もう、あたりが、まっくらになってから、男達の手車は、めいめいに小山の様にうず高い荷を着けて帰って来た。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
この路を去る十二三町、停車場|寄の海岸に、石垣高く松を繞らし、廊下で繋いで三棟に分けた、門には新築の長屋があって、手車の車夫の控える身上。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
こちの人は、京町の交番に新任のお巡査さん――もっとも、角海老とかのお職が命まで打込んで、上り藤の金紋のついた手車で、楽屋入をさせたという、新派の立女形、二枚目を兼ねた藤沢浅次郎に、よく肖ていたのだそうである。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
手の空いたるが後前に、「て」「り」「は」の提灯ふりかざし、仮花道より練出して、(お手々の手車に誰様乗せた。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
手車や荷馬車に負傷者をつんでとおるのもあり、たずね人だれだれと名前をかいた旗を立てて、ゆくえの分らない人をさがしまわる人たちもあります。
— 鈴木三重吉 『大震火災記』 青空文庫
博士は手車はあるが、朝時間が早いと、運動の爲めに歩いて出勤することがある。
— 森鴎外 『半日』 青空文庫
千六は、その小判を新しい唐米の袋に詰込んで、手車に引かせ、帰りに桶屋から十個の桶を受取り、序に山口屋から味噌を四百斤と、材木置場から鋸屑を五俵ほど買込んで、同じ手車に積ませて、その日の暮れ方に舟着場へ持って来た。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
作例 · 標準
農作業で収穫した野菜を山積みにし、手車で納屋まで運ぶ。
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狭い路地裏の引っ越し作業では、トラックが入らないため手車が活躍する。
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子供たちが手車に乗って遊び、おじいちゃんがそれを押して笑っている。
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