癈頽
癈頽
名詞
標準
文例 · 用例
家は以前から見ると、づツと癈頽して、今にも倒れるかと思はれるやうに傾いてゐた。
— 三島霜川 『昔の女』 青空文庫
秋が深くなるにつれて、父の衰弱も目に立ツたが、一家の癈頽も目に立ツて、綾さんはせツせと工場に通ひ出した。
— 三島霜川 『昔の女』 青空文庫
埃深い癈頽の氣の漂ツた家に歸ると、何時でもドン底に落込むだやうな感じがする……其の感じが嫌だ!
— 三島霜川 『昔の女』 青空文庫
微暗い火影は沈靜な……といふよりは停滞した空氣に漂ツて、癈頽した家のボロを照らした。
— 三島霜川 『昔の女』 青空文庫
ともかくも日本妖怪の味は概して、生々とした、病的感、癈頽した生きものの感じを持つ、或るものは癩病を思い出すように鼻などがなくつるりとしている。
— 岸田劉生 『ばけものばなし』 青空文庫
朝から晩迄踊り続けると云ふ様な、人間の癈頽した状況が相当にあるのです。
— 井上準之助 『最近欧米に於ける財政経済事情』 青空文庫