様宛
さまあて
名詞
標準
文例 · 用例
よいよい、何用じゃ」「実は今朝ほど、御門内にいぶかしい笹折りが一包み投げ入れてでござりましたゆえ、早速一見いたしましたところ、品物は大きな生鯛でござりましたが、何やら殿様宛の手紙のような一事が結びつけてござりますゆえ、この通り持参してござります」「……?
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
妾は、貴君に対する、この不快な恐ろしい手紙を書いた後に、貴君のお父様宛に、もう一つの、もつと不快な恐ろしい手紙を書かねばなりません。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
長い長い狭山様宛てのお手紙を……。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
それではわたしが手紙を書きましょう、手紙を書いて駒井様宛にお頼み申してみましょう、お前さんはその手紙だけ持って行って、お返事を伺って来ればよいことにしましょう」と言ってお絹は駕籠から出て、休茶屋で手紙を書いて封をしました。
— 駒井能登守の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
母子交はる交はるそなたの空をながめ暮せしに、三日おきて浅木様の方より、母様宛に、いと重やかなるお手紙来りぬ。
— 清水紫琴 『葛のうら葉』 青空文庫
彼はウージェーヌ・ド・ラスチニャック様宛てに届いたものと告げて二個の包みを差し出し、署名してもらうための受け取りを一枚取り出した。
— Le Pere Goriot 『ゴリオ爺さん』 青空文庫