料所
りょうしょ
名詞
標準
文例 · 用例
国恩を報ずべき時節であると言って、三都の市中はもちろん、諸国の御料所、在方村々まで、めいめい冥加のため上納金を差し出せとの江戸からの達しだということが書いてある。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
これが決して驚くに足らぬわけは、内裏の御料所や公卿将軍およびその他に納まるべき年貢は、一乱以後大いに減少したとはいうものの、全く納まらなくなったのではないからである。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
禁裏の供御とても不足がちには相違なかったけれど、その不足は必ずしも幕府の専横からして来るばかりではなく御料所内の百姓の横着か、または村の有力者の私曲から起因することもあった。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
文筆に関したこと以外で実隆の干与した職務といえば、御料所たる荘園の未進年貢の催促、勅額勅願所に関する出願の取次等もあった。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
毎年灰方の御料所からして年貢米が納まると一俵を実隆に賜わることがほとんど恒例のようになっており、実隆の方からは、年々の嘉例として六月に瓜を進上した。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
お前も近頃武運のほまれ高く、天下の名将だとその名も隠れなく請人の崇拝をうけているそうであるから、ついては朝廷に忠義をつくし、皇太子の元服の費用を上納し、御所を修理し、御料所を恢復してくれ、こういう意味の綸旨であった。
— 坂口安吾 『織田信長』 青空文庫
主上御不足の一つには、公家中官位御まゝに不成との事、または御料所増加にて被遣金銀も折々被遣候へ共、是も毛頭御まゝに不成候。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫