応疑
おうぎ
名詞
標準
文例 · 用例
ところが、その現金が鞄と一緒に紛失しているのですから、はたして野田が社長に二千円を渡したかどうかも一応疑ってみる必要がありますし、そのほかにもあの男は何か知っているかもしれません。
— 合作の二 『五階の窓』 青空文庫
「人は一応疑って見ることができます。
— 宮本百合子 『キュリー夫人』 青空文庫
のみならず、秋川の家族に嫌疑を蒙らせるのにも都合がいいからな」「では第二、誰でも一応疑えというのは、君は林田をも疑つていたということだね」(同上参照)「そうさ。
— 浜尾四郎 『殺人鬼』 青空文庫
そいつを怪しいことはないかどうかと一応疑ってみるのがわれわれの任務ではないか」「蠅が一匹、壁に止まっているって?
— 海野十三 『蠅』 青空文庫
今までも、常に一応疑ることを忘れないツモリであったが、自信がくずれたのさ。
— 坂口安吾 『フシギな女』 青空文庫
――警察でも一応疑って、金庫の鍵を持っていて、自由に開けられる滝山を疑う理由はないと思って、許したんじゃないか」「そうらしいワ。
— 野村胡堂 『水中の宮殿』 青空文庫
一応疑われても仕方がないと思うわ。
— 野村胡堂 『水中の宮殿』 青空文庫
「こいつが一番臭いが、町人の辻斬は少し変だ」 平次は一応疑いましたが、辻斬の手際や、研屋を斬った腕の冴えは、どうも遊び人の長物|弄りではありません。
— 辻斬綺談 『銭形平次捕物控』 青空文庫