ろ砂
ろしゃ
名詞
標準
ammonium chloride
文例 · 用例
一七六〇年にシナ政府は三人のジェスュイトをこの地方へ視察に派遣したが目ざす地方には至るところ砂漠ばかりで求むる湖水はどうしても見つからなかった。
— 寺田寅彦 『ロプ・ノールその他』 青空文庫
傍から、忠一も顔を出し、暫くそれを見ていたと思うと、彼はいきなりくるりとでんぐり返りを打って、とろとろ、ころころ砂の斜面を転がり落ちた。
— 宮本百合子 『明るい海浜』 青空文庫
然し私に云わすれば、黒砂糖よりも寧ろ砂糖黍を何故讃美しないか、と反問したい。
— 豊島与志雄 『「自然」』 青空文庫
一ところ砂礫の間に雪消の跡らしい湿地はあったが、水は終に得られなかった。
— 木暮理太郎 『黒部川奥の山旅』 青空文庫
ひとすじの流れがところどころ砂ぞこをみせてまつすぐに空の光りをうつしていた。
— 岸田國士 『火の扉』 青空文庫
こうして、三十五日すると、しぜんに孵化した、さかずきぐらいの大きさの赤ん坊がめが、くもの子を散らすように、ぞろぞろ砂からはいだして海へ海へとはって行くのだ。
— 須川邦彦 『無人島に生きる十六人』 青空文庫
暫らくして霧がはれ、紺青に底光りする海のうへに朝日があかあかとのぼつてむず痒く汗を滲ませるころ砂丘のあひだの小路から漁師や女子供たちががやがやおりてきて地曳きをひきはじめた。
— 中勘助 『銀の匙』 青空文庫
と云うのは、いつの間にか線路の南側の方の水が減って行って、ところどころ砂が露われて来たのである。
— 中巻 『細雪』 青空文庫
作例 · 標準
古い錬金術の書物には、金属の精錬において「ろ砂」が重要な役割を果たすと記されている。
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かつて、この地方では鉱山から天然のろ砂が採掘され、染料の材料として取引されていた。
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現代の化学では塩化アンモニウムと呼ばれる物質が、古くはろ砂という名で知られていた。
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