武運
ぶうん
名詞
標準
fortunes of war
文例 · 用例
オラーフ・トリーグヴェスソンが武運つたなく最後を遂げる船戦の条は、なんとなく屋島や壇の浦の戦に似通っていた。
— 寺田寅彦 『春寒』 青空文庫
T君はいまにきつと、立派な小説を書けるやうになるのではないか、と私は樂しく、同時にT君の武運長久を祈つてゐました。
— 太宰治 『このごろ』 青空文庫
勝軍地蔵はいつでも武運を守り、福徳を授けて下さるという信仰の対的である。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
くどく言うようだけれども、十両持っているのさえ、わしは心苦しく、世の中がいやになっていた折も折、さらに一両を押しつけられるとは、天道さまにも見放されたか、わしの武運もこれまで、腹かき切ってもこの恥は雪がなければならぬ。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
永慶軍記といふ古書にも、「奥羽両州の人の心、愚にして、威強き者にも随ふ事を知らず、彼は先祖の敵なるぞ、是は賤しきものなるぞ、ただ時の武運つよくして、威勢にほこる事にこそあれ、とて、随はず。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
武略|天縱、實に當り難きの人であつたが、矢張り惜福の工夫には乏しかつたので、魯國への長驅に武運の福は盡き去つて終つた觀がある。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
武運|拙く戦場に斃れた顛末から、死後、虚空の大霊に頸筋を掴まれ無限の闇黒の彼方へ投げやられる次第を哀しげに語るのは、明らかに弟デックその人と、誰もが合点した。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
武運拙く戰場に斃れた顛末から、死後、虚空の大靈に頸筋を掴まれ無限の闇黒の彼方へ投げやられる次第を哀しげに語るのは、明らかに弟デック其の人と、誰もが合點した。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
作例 · 標準
出陣の朝、将軍は兵士たちを前にして我が軍の武運を信じて戦い抜くよう訓示した。
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激戦の末に勝利を収めたのは、兵力や戦術の差だけでなく、武運に恵まれた面も大きかった。
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敵の奇襲を間一髪で逃れられたのは、まさに武運が味方したとしか言いようがない。
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