絡み付く
からみつく
動詞
標準
文例 · 用例
彼はよんどころなしに背なかの刀をぬいて、手あたり次第に切り払ったが、果てしもなく流れつき絡み付く藻のたぐいを彼はどうすることも出来なかった。
— 岡本綺堂 『鐘ヶ淵』 青空文庫
冬子も恩人の危険を見ては居られぬ、這いながら一人の足に絡み付くと、は左右からお葉に迫った。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
二度まで空を斬らせられて、尚ほ執念く絡み付くのは、物盜りにかゝつた、何よりの證據とも見るべきでせう。
— 辻斬綺談 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「親分、危ないツ」 飛込んだガラツ八、絡み付くお喜代に手が伸びると、平次はそれに引かれるやうに、僅かに身をかはして辛くも匕首の尖を除けます。
— 庚申横町 『錢形平次捕物控』 青空文庫
亥太郎の執念深そうな青い眼だけが、お珊の美色に絡み付くように、その顔から、頸筋から、縛られた胸を見詰めております。
— お珊文身調べ 『銭形平次捕物控』 青空文庫
私は、つくづく思うよ、八さんに惚れないのが悪かったのだよ、畜生ッ」 と酒臭い息を虹のように吐いて絡み付くお種です。
— 笛吹兵二郎 『銭形平次捕物控』 青空文庫
尤もあのお常がまた大変な女で、少し毛並の良い雄を見ると、すぐ尻尾を振って絡み付く癖があるんだっていいますが」「大変な女だな」「養子の幸吉は意気地も働きもないのを取柄で貰われて来たような男で、養父の万兵衛との仲はあまり良くありません」「番頭の何とかいったのは」「忠助ですか。
— 棟梁の娘 『銭形平次捕物控』 青空文庫
亥太郎の執念深さうな青い眼だけが、お珊の美色に絡み付くやうに、その顏から、頸筋から、縛られた胸を見詰めて居ります。
— お珊文身調べ 『錢形平次捕物控』 青空文庫