様御
さまご
名詞
標準
文例 · 用例
今しばし、お名あがり家ととのうたるのちは、御兄上様御姉上様、何条もってあしざまに申しましょうや。
— 太宰治 『帰去来』 青空文庫
一通りの定まった版行で押した項目だけを暗誦的に説明してしまえばそれでもうおしまいで先様御代りである。
— 寺田寅彦 『科学上における権威の価値と弊害』 青空文庫
さしむき今日あたりは、飛石を踏んだまま、母様御飯、と遣って、何ですね、唯今も言わないで、と躾められそうな処。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
病院に入切で居ながら、いつの何時には、姉さんが誰と話をしたッて事、不残旦那様御存じなの、もう思召ったらないんですからね。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
此頃また白縫の後の方を見ると、口絵に若菜姫を描いて、其上へ持つて来て、(皆様御贔屓の若菜姫)と書いてある。
— 泉鏡花 『いろ扱ひ』 青空文庫
旱は何も、姫様御存じの事ではない。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
すっかり潮のように引いたあとで、今日はまた不思議にお客が少く、此室に貴方と、離室の茶室をお好みで、御隠居様御夫婦のお泊りがあるばかり、よい処で、よい折から――と言った癖に……客が膳の上の猪口をちょっと控えて、それはお前さんたちさぞ疲れたろう、大掃除の後の骨休め、という処だ。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
人気も穏なり、積んだものを見たばかりで、鶴谷様御用、と札の建ったも同一じゃで、誰も手の障え人はござりませぬで。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫