蹉
蹉
名詞
標準
文例 · 用例
しかも中途にして思考が蹉跌し、前に進むことができなくなった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
つまらぬ事で蹉跌してはならぬ。
— 太宰治 『作家の像』 青空文庫
日露戦争に於ける日本の大勝利に依って刺戟されて得たこの周さんの発見は、あのひとの医学救国の思想に深い蹉跌を与え、やがて、その生涯の方針を一変せしめたそもそもの因由になったのではないか、と私は考えているのである。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
青年、高須隆哉の舌打が、高野幸代の完璧の演技に、小さい深い蹉跌を与えた。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
青年、高須隆哉の舌打が、高野幸代の完璧の演技に、小さい深い蹉跌を与へた。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
で、たとへば「思はぬ大利あり」とか「物事に蹉跌あり、西方凶」などといふ、考へれば馬鹿らしい暗示が卓子を圍む氣持を變に動かすこと我ながらをかしいくらゐだ。
— 南部修太郎 『麻雀を語る』 青空文庫
あんなにいきばつて居るが、一つ蹉躓が来れば利害の友はみんな背く。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
それのかなわない腹癒に、商会に対する非常な妨害から蹉跌没落さ。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫