果物皿
くだものざら
名詞
標準
文例 · 用例
久我鎮子も易介も、ダンネベルグ夫人が自分で果物皿の中から撰んだと云っている。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
で、その洋橙が載っていた、果物皿と云うのがこれなんだがね」 そう云って熊城は、寝台の下から銀製の大皿を取り出した。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
法水は果物皿から眼を離して、室内を歩きはじめた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
なお、青酸を注入せる洋橙を載せたものと推察さるる果物皿を、易介が持参せるはその時なれども、肝腎の洋橙については、ついに証明されるものなし。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
あの視野一面を黄色に化してしまう中毒症状が、軽い近視のせいも手伝って、果物皿の上から、梨もそれ以外の洋橙も、皿の地と同じ一色に塗り潰してしまったのだよ。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
室の真中に、美しい食卓があって、レースの卓子掛が掛けてあり、その上には、果物皿や、菓子皿や、お酒の壜や、眼も覚めるような美しい盛花などがおいてある。
— アルセーヌ・ルパン 『奇巌城』 青空文庫
食器台の上の果物皿からリンゴを取ってポケットにいっぱいつめ、今のところはそうきちんと狙いをつけずにリンゴをつぎつぎに投げてくる。
— DIE VERWANDLUNG 『変身』 青空文庫
広さは二十四畳ほど、モザイックの床、豪勢な飾電灯、壁はモーリス風の金唐草に、樫板の腰張り古色|目出度く、ルノアールの水の垂れそうな果物の絵が、食卓の上の、世界の珍果を集めた、デザートの果物皿と対照した見事さというものはありません。
— 食魔 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫