支離
しり
名詞
標準
文例 · 用例
生活上に於けるSの人生は、實に支離滅裂たるものである。
— 萩原朔太郎 『非論理的性格の悲哀』 青空文庫
まだ乙女の純潔と無邪氣とをどこかにそのまゝ持つてゐた妻の顏にメスをあてゝ支離滅裂にするのはとても忍び難い事だつた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
これに反してヨブは所論支離滅裂なりしもその精神において正しく、その心は三友よりもかえって神と真理とに近かったのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
」ほとんど支離滅裂である。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
そうすりゃ大概、河野家は支離滅裂、貴下のいわゆる家族主義の滅亡さ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
しかし、津田氏がこんどの問題をなぜ私のところへ持ち込んで何のかのと支離滅裂な八つ当りの言辞を弄し騒ぎ立てているのか、鈍感な私にも、少しずつわかって来た。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
かならず後悔ほぞを噛むと知つてゐながら、興奮するとつい、それこそ「廻らぬ舌に鞭打ち鞭打ち」口をとがらせて呶々と支離滅裂の事を言ひ出し、相手の心に軽蔑どころか、憐憫の情をさへ起させてしまふのは、これも私の哀しい宿命の一つらしい。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
恐らく、ぼくの願いは自利的な支離滅裂な、ぜいたくなものでしょう。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫