懈い
だるい
形容詞
標準
文例 · 用例
イレエネはをぢさんの此一瞥を恭しく受け取つて、周囲の一同がひつそりと黙つてゐる中で、さも手が懈いと云ふ風に、持つてゐた果を剥く小刀を、Wの上に冠のある印の附いた杯の縁まで上げて一度ちいんと叩いた。
— DAS FAMILIENFEST 『祭日』 青空文庫
今朝体の懈いのはそのせいだったが、それを言えば、「私のせいじゃないよ。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
この五、六日の不安と動揺とが、懈い体と一緒に熔け合って、嬉しいような、はかないような思いが、胸一杯に漂うていた。
— 徳田秋声 『新世帯』 青空文庫
叔父はお庄の背後の方に坐り込むと、時計を見あげて懈い欠をしていた。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
お庄はそれを縁側の方へ取り入れてから、障子に懈い体を凭せて、外の方を眺めていた。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
そして、ごろりと背後向きになって懈い目を瞑ろうとした。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
お庄も懈い体を水口の柱に凭せかけながら、叔母の容態を話した。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
両手を上へ伸ばして、突伏しになっていたお庄は、懈い体を崩して、べッたりと坐りながら、大きい手で顔を撫でたり、腕を擦ったりしていた。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫