蒲柳の質
ほりゅうのしつ
名詞
標準
delicate health
文例 · 用例
」 白皙蒲柳の質に似ず、越中国立山、剣ヶ|峰の雪を、先頭第四十|何人目かに手鈎に掛けた、登山においては、江戸の消防夫ほどの侠勢のある、この博士の言を信ずると、成程、夕立雲が立籠めたのでもなさゝうで、山嶽の趣きは墨染の法衣を襲ねて、肩に紫の濃い袈裟した、大聖僧の態がないでもない。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
繊弱い婦だ、然も蒲柳の質です。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
蒲柳の質である彼は、いつの間にか肺を侵されていたのである。
— 菊池寛 『仇討禁止令』 青空文庫
人柄の穩しい、小心な、そして蒲柳の質で、社の畫工の一人だつた。
— 石川啄木 『我等の一團と彼』 青空文庫
なる程、自分が今迄生きてこられたのは、少なくとも自分のような蒲柳の質の生活力の弱いヤクザ人間が生きておられたのはまったく自分以外の人々のお蔭だということは一応わかりはするが、僕は別段、これを自分の意志からお願いした覚えは毛頭ないのである。
— 辻潤 『浮浪漫語』 青空文庫
産まれながら蒲柳の質で力業には向き兼ねる。
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫
病弱といってもこれといって、持病を持っているのではなく、要するところ腺病質、蒲柳の質であるまでであった。
— 国枝史郎 『血煙天明陣』 青空文庫
ああ、僕夜半夢覚めてつらつら四十余年の生涯を顧るに、身|蒲柳の質にしてしかも能く人一倍遊びたりと思へば、平生おのづから天命をまつ心ありしが故にや、ことしの秋の大地震にも無辜の韓人を殺して見んなぞとの悪念を起さず。
— 永井荷風 『桑中喜語』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は昔から「蒲柳の質」で、病弱だったため、あまり無理はさせられなかった。
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温泉療養は、特に「蒲柳の質」の人々にとって、健康回復の助けとなることがある。
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彼女の「蒲柳の質」を心配するあまり、親は過保護になってしまった。
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