現銀
げんぎん
名詞
標準
文例 · 用例
それは現銀を携帯して行くので、草賊(馬賊と普通に云ふが、真の馬賊ではない)に襲はれる危険があると云ふ事である。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
支那人の行商は隊を成して行くのと、物物交換をするので現銀を多く持たないのと、皆蒙古語に通じ蒙古人の人情風俗に通じてゐるのとで、賊難の危険が少く、卻つて蒙古人に親しみを持たれる。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
家が建ち土蔵が建った、書画|骨董、茶器、必要なあらゆる道具が揃い、土蔵の中には八千両余りの現銀が溜った。
— 山本周五郎 『追いついた夢』 青空文庫
はっきり口では云わないが、明らかにその銀札をいやがるふうで、彼は癪に障ったが現銀で払った、というのである。
— 山本周五郎 『初夜』 青空文庫
現銀を扱う役目だし、まだ若いことではあるし、あやまち程度なら同情してもいいかもしれない。
— 山本周五郎 『竹柏記』 青空文庫
時はこれ、林子平をして、「現今諸侯のうち、現銀三千両を有するもの五指を出でず」 と喝破せしめた寛政年度。
— 山本周五郎 『入婿十万両』 青空文庫