稼ぎ場
かせぎば
名詞
標準
文例 · 用例
そこは真っ暗な草原で、野犬の巣窟、追剥ぎの稼ぎ場である。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
幾人の立ちン坊もここを稼ぎ場とし、氷屋も甘酒屋もここで一日の生計を立てていたのである。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
そこは真暗な草原で、野犬の巣窟、追い剥ぎの稼ぎ場である。
— 岡本綺堂 『三崎町の原』 青空文庫
その時の自白によると音吉は、R市の某|饂飩屋で天丼を喰っているうちに、嘗てマリイ夫人を見に行った事のある中学生連中の雑談から、S岬の地形や、ロスコー家の建築の概要、生活状態なぞを聞出し、究竟の稼ぎ場と考え付いた。
— 夢野久作 『S岬西洋婦人絞殺事件』 青空文庫
とにかく天丸左陣といえば日本に巣食っている盗賊の数、幾万人とも知れない中にあって、北方の頭目であるからであって、箱根の山に山寨を構え海道筋を稼ぎ場とし旅人を嚇し脅かしていた彼人丸左陣よりは貫禄においても上位にあるからだ。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
彼の妻は河より他に稼ぎ場所を知らない夫の代りに、手ごろの畑地を借り受けて百姓仕事を働いた。
— 田畑修一郎 『医師高間房一氏』 青空文庫
もしまた出来てしまった間柄である時には、その馴染であるとないとに拘らず、手を引いてこの水車小屋の一夜を、水入らずの稼ぎ場として許すのであります。
— 慢心和尚の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
オレは杉代が死んだ後も半年あまり鬼のウチに勤めていたが、鬼が改心してオレの稼ぎ場も日増しに少くなるようだから、見切りをつけて易者になった。
— その二十 トンビ男 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫